
沖縄は、日本一早い桜見物が楽しめる場所です。沖縄で見ることが出来るのは、寒緋桜(かんひざくら)という種類の桜。この寒緋桜は、本土でよく見られるソメイヨシノとは異なり、梅に近いようなしっかりとした濃いピンク色が特徴の桜です。
そしてこの寒緋桜の面白いところが、もうひとつ。
実は沖縄の寒緋桜の桜前線は、「北上する」のではなく、「南下」するのです。ですから、最も早く桜が見られるのは、本島北部。そのため、日本一早い桜まつりが開催されるのも、本島北部にある桜の名所ということなのです。
寒緋桜をきれいに撮る時のポイント
寒緋桜の花は、釣り鐘状(花が下を向いて咲いている)になっているのが特徴です。ですから写真を撮る時は、緋寒桜の下にまわり、花を覗き込むようにして写真を撮ります。こうすると、濃いピンクと可愛らしい緋寒桜の姿を撮ることが出来ます。
沖縄の花見はお酒を飲まない
本土の桜見物というと、桜の木の下にシートを広げ、料理と一緒にお酒を飲むというものですが、沖縄の桜見物ではそんなシーンはほとんど見られません。
お酒好きが多い沖縄ですが、花見見物の時は、どちらかというと桜を見ながら散歩をしたり、祭り会場で催される歌謡ショーやライブなどのイベントを見て楽しむというのが一般的です。だから、地元人であっても、本土からの観光客とほとんど同じ目線で桜を楽しみます。
ですから、桜の花見に苦手意識がある人でも、沖縄の桜見物ならきっと大丈夫!
どの人も、カメラを片手に持ったまま、一番きれいに見える寒緋桜を探してうろうろしていますので、誰でも簡単に周囲と馴染むことが出来ますよ♪
日本一早い桜まつりに行ってみよう
日本で一番早く桜が見られる沖縄。ということは、日本一早い桜まつりが行われるということでもあります。せっかく沖縄に桜を見に出かけるのですから、桜まつりに合わせてスケジュールを計画してみるのはいかが?
今帰仁グスクさくら祭り
世界遺産に登録されている今帰仁城とは、そもそも、地元では桜の名所として有名な場所でした。今帰仁城跡の桜の特徴は、昼と夜とで印象を変える桜たちにあります。
緋寒桜そのものの美しさを楽しみたいのであれば、まずは日中の今帰仁城跡を訪ねてください。見頃は1月下旬から2月初旬なのですが、この時期の今帰仁村は、日差しがあり、非常に過ごしやすいです。
写真を撮るのであれば、やはり、平郎門から城内へと続く参道が狙い目。参道の両脇を緋寒桜の並木が続くため、青い空と濃いピンクの桜、趣のある城壁と石の階段のコントラストは、本当に美しいです。
そんな日中の印象とガラリと変わるのが、日没後の今帰仁城跡です。城跡全体がライトアップされ、山道と寒緋桜並木は、無数のろうそくの灯りで照らされ、会場全体が幻想的な雰囲気になります。
祭り当日には、特設ステージで伝統芸能やエイサーショーも行われるので、こちらもぜひ楽しんでみてくださいね。
今帰仁グスク桜まつり- 住所:沖縄県国頭郡今帰仁村今泊ハンタ原今帰仁村跡
- 開催期間:1月下旬から2月初旬
- 電話:0980-56-4400(今帰仁グスク交流センター)
本部八重岳桜まつり(本部町)
ドライブしながら緋寒桜を楽しみたいのなら、本部八重岳桜まつりがおすすめです。本部町にある八重岳の緋寒桜は、裾野から山頂まで続く道路わきから、約4000本の緋寒桜がせりだし、まるで桜のトンネルの中をドライブしているかのよう…。
そのため、イベントが行われる八重岳桜の森公園までの道路は、この時期になると、毎年大渋滞が起こります。
もしも渋滞に巻き込まれずに桜を見たいのであれば、山のふもとに車を止め、歩いて山頂を目指すという方法もあります。ただし、かなり坂がきついので、トレッキングシューズや動きやすい服装など、きちんと準備をしてから挑むようにしてくださいね!
本部八重岳桜まつり- 住所:沖縄県国頭郡本部町並里921(八重岳桜の森公園)
- 開催時期:1月下旬~2月初旬
- 電話:0980-47-2700(本部町産業振興課)
名護さくら祭り(名護市)
さくらの街として、緋寒桜の保護や植樹活動を続けている名護市では、毎年1月下旬にさくら祭りがおこなわれます。
名護さくら祭りの特徴は、なんといってもその規模!「県内最大規模の花見の名所」といわれているだけに、名護市内全域に様々な名所が存在します。
メインとなるのは、名護中央公園。公園内には、東シナ海を一望できる展望台もあり、濃いピンク色の緋寒桜とエメラルドグリーンの海のコラボは、ここでなければ見ることが出来ないおすすめの風景です。
名護さくら祭り- 住所:沖縄県名護市内
- 開催時期:1月下旬
- 電話:0980-53-7755(名護市観光協会)