那覇市内では、なぜか連日、観光客が行列を作っている店があります。しかも、その行列で圧倒的に目立つのが、アジア系外国人。そこで、ウチナンチュよりはるかに人気のある2店舗に注目してみました。
朝7時には行列ができる「ポークたまごおにぎり本店」
ポークたまごおにぎりといえば、県内の弁当屋やコンビニに行けば必ず手に入る、沖縄では非常にメジャーなおにぎりです。いわゆる「おにぎらず」ってやつです。
そんなポークたまごおにぎりの専門店が、市場本通りから少し路地に入ったところにある「ぽーくたまごおにぎり本店」です。
朝6時前から仕込みが始まるポークたまごおにぎり本店
沖縄の午前6時は、まだ日が昇る前なので、あたりは薄暗いままです。そんな中、店の中であわただしく仕込みを続ける、ポークたまごおにぎり本店で働くお姉さんたち。
国際通りを駆け足しながら集まるアジア系観光客たち
毎朝、このお店の前や国際通りを通る私は、あることに気がつきました。
「何で7時前なのに、外国人が、小走りで市場のほうに走っていくんだろう?」
その理由が、やっとわかりました。
なんと、スマホ片手にポークたまごおにぎり本店目指して、集まっていたのです。
中には、お目当てのおにぎりをゲットしたら、そのまま空港へ向かうのか、大きなスーツケースを引きずりながらやってくる家族連れもいます。そして、先ほど小走りをしていたあの人も、そのまま、列の最後尾へ…。
日本語がどこからも聞こえない朝の行列
ほぼ、アジア系観光客で列が埋まっているお店の前は、午前7時には長蛇の列。そして、その列から聞こえてくるのは、「日本語以外の言語」です。
だから、注文を済ませ出来上がりを待っている彼らの横を通り抜けるときは、私のほうが明らかに外国人。
そして、注文ができたことを知らせる女性店員も、「ナンバー フォー(4番目でお待ちのお客さん)!」と朝から大声で呼びかけています。
昔は鰹節を販売する乾物屋さんだった
ポークたまごおにぎり本店がオープンしたのは、2011年11月。それまでは、鰹節の匂いが漂う乾物屋さんでした。もちろん、そのころのこのあたりで、行列を見かけることなんてまったくありません。
お店が変わると、ここまで町の風景って変わるものなんですね。
ポークたまごおにぎり本店- 住所:那覇市夏生2-8-35
- 営業時間:7:00~18:00
- 定休日:毎週水曜日
ラーメン暖暮 那覇牧志店
沖映通りをモノレール美栄橋駅に向かって歩いていくと、いつ行っても行列ができているラーメン店があります。これが、某テレビ局の番組企画で九州ラーメン総選挙の1位を獲得した人気店の「ラーメン暖暮 那覇牧志店」です。
県内にはほかにも、小録店、糸満店、中城店、美原店、名護店があるのですが、正直言ってどの店も、那覇牧支店ほどの行列を作っているのを見たことがありません。
炎天下でも確実に行列ができる暖暮・那覇牧志店
店がこの場所にできた当初、これほどまでに行列ができるということはありませんでした。
もともと、駐車場がなく、交差点の角に位置する那覇牧志店周辺は、朝夕の混雑を避ける抜け道として頻繁に地元民が通る場所です。そのため、このあたりに住む人であれば、ほとんどその店の存在を昔から知っています。
ところが、今から2年位前から、店の様子が変わってきました。
なぜか、真夏の炎天下にもかかわらず、日傘片手に30分以上も列に並んでいる人の姿を目にするようになります。しかも、ほぼアジア系観光客です。
なぜラーメンの本場である中国人が多い?
中国といえば、ラーメンの本場のはずなのに、なぜか日本で食べたいメニューの筆頭に「ラーメン」とこたえる中国人観光客が増えています。
その理由を聞いてみると、日本のラーメン屋中国のラーメンと違っておいしいのだそうです!友人曰く、「日本のラーメンは中国のラーメンを独自にアレンジし、洗練されたジャパンブランド」なのだそうです。
しかも、とんこつラーメン専門店の「暖暮」のような、本格的な九州ラーメンが、何よりも好まれているらしいのです。そのため、とんこつラーメンが有名な福岡は、彼らから、「ラーメンシティ」と呼ばれているそうです。
店の中も外も、中国語がいっぱいです
中華系外国人観光客が多いため、店の外も中も、日本語以上に中国語の文字が目立ちます。特に、店の外に張り出された注意書きやメニューには、日本語がどこにも見当たりません。この店の写真だけをとって掲載したら、この場所が沖縄であることに気がつく人は、きっといないはずです。
恥ずかしがり屋のウチナンチュは那覇牧志店以外の暖暮に行く
私の友人も、生粋の恥ずかしがりやなウチナンチュです。そのため、とんこつラーメンが食べたくなると、近くにある那覇牧志店ではなく、車に乗って小録店や糸満店に行きます。
中国人の友人がいる私は、それほど気にならないのですが、一般的なウチナンチュにしてみれば、「沖縄なのに外国に来ている感じがする」というだけで、足が遠のいてしまっているようです。
暖暮・那覇牧志店前の行列は夜中まで続く
こちらのお店の行列は、深夜であっても続きます。ただ、日中の行列に比べれば、やや少ない感じがします。行列が苦にならないと言い切れる人であれば、比較的列が少ない夜中に出かけてみるのもいいかもしれません。
ラーメン暖暮 那覇牧志店- 住所:那覇市牧志2-16-10
- 営業時間:11~翌2時
- 定休日:無休
探してみると、まだまだ行列はある!
アジア系観光客が多く集まる那覇市内には、まだまだ行列ができる店があります。また機会があれば、こちらでも紹介していきたいと思います!