
沖縄のお葬式は本土と比べてやり方や風習が違いますが、参列者のマナーは本土も沖縄も同じです。ところが若い参列者を見てみるとどう見てもマナー違反が…。恥をかかないために知っておきたいマナーをまとめました。
ジャケットは身に着けるべき
沖縄は一年中暑さが厳しいです。夏のお葬式となれば気温だけでなく湿度も高いので、長袖をつけてお葬式に参列することも大変です。
でもワイシャツにネクタイをつけて参列するのであれば、ジャケット着用がマナーです。
ワイシャツは肌着として発展した歴史があります。
つまりワイシャツをつけているのにジャケットをつけなければ、肌着のままでお葬式に参列しているのと同じことになります。
ですからワイシャツにネクタイをつけるのであれば、暑くてもジャケットを着用するのがマナーなのです。
でも一年中暑いのが沖縄ですよね?ですからどうしても暑さが耐えられない場合は、喪服用のかりゆしウェアを選んでください。
沖縄でかりゆしウェアは正装として認知されているので、半袖であっても問題ありません。またかりゆしウェアであればシャツを外に出しても問題ありません。
さらに1着持っていれば1年のほとんどをかりゆしウェアで対応できるので、沖縄のお葬式シーンには便利ですよ。
ピアスはどんなに小さくてもしてはダメ

若い人に多いのが「ピアスをつけたままのお葬式」です。お葬式でアクセサリーは原則NGです。
ネットでは「パール製品であれば問題ない」とありますが、これをうのみにしてしまうと大変なことになります。
確かにパールはお葬式で唯一認められているアクセサリーです。
これはパールが「涙の結晶」と呼ばれていて、悲しみを表す宝飾品として認められていることに由来します。
でもパールが認められているといってもお葬式ですから、身に着ける時にはマナーがあります。
ネックレスであれば1連(「不幸が重ならないように」の意味)ですし、ピアスも1粒もの(「涙のかけら」の意味)と決まっています。
大きさも「華美な印象にならない程度」と決まっていますし、色も白(パール)または黒(ブラックパール)です。
ただ若い人の中には「パールよりも小さいピアスなら問題ないのでは?」という意見もあります。
でもこれは間違いなくNGです。ピアスの大きさの問題ではないので「小さいピアスであればいい」という理屈はダメなのです。
特にシルバーやゴールドのピアスは光を反射するため、お葬式ではやってはいけない服装のタブーです。
車のカギを手に持ったまま焼香所に行くのはNG
車社会の沖縄では、お葬式場に車で駆け付けることが一般的です。
車でお葬式に行く場合は邪魔になるカバンを車において行くことができるので、香典袋と車のカギだけをもって式場に入っていく人も少なくありません。
でもこれもマナー違反です。
車のカギも、手に持って移動する時には音はしないでしょう。
でも車の鍵を持ったまま焼香をすることはありませんよね?となれば焼香をする時は、必ず手荷物台に置かなければいけなくなります。
この時、どんなに注意をしたとしても「ジャラジャラ」という音がします。この音がお葬式ではNGなのです。
さらに香典袋を手に持って移動することもマナー違反です。
香典はお供え物という意味がありますから、大事な品物を風呂敷にも包まず持ち歩くということは相手に対して大変失礼になります。
そのため風呂市区の代わりとなる袱紗(ふくさ)に包んで持ち歩くのがマナーです。また女性の場合は、フォーマルバッグを持つこともマナーです。
ですから男性であれば車のカギや香典袋はジャケットの内ポケット、女性はフォーマルバッグに車のカギを入れるのが基本です。
このマナー違反は車社会の沖縄では年齢を問わずよく見られるのですが、マナー違反であることに違いはありません。
ましてお葬式場でジャラジャラと音を出すのは絶対にNGですから、十分に気を付けてください。
サンダルはNG
若い女性によくみられるのが、足元のマナー違反です。
女性の場合は服装に関するマナーが細かいのですが、それは男性と比べて小物が多いということも関係しています。
服装のマナーもかりゆしウェアが一般的な男性と比べて「女性は喪服」とかなり厳しいのですが、最近では若い女性の場合、亡くなった人との関係によってはパンツスーツもギリギリセーフです。
でもこの場合も足元は必ずヒールまたはパンプスですし、ストッキングも忘れてはいけません。
ところが「喪服さえ着ていれば足元は問題ないだろう」と考えてしまう人が多いのが現実です。
そのため「喪服のマナーはちゃんとできているのに、足元は裸足にサンダル」という人もいます。
もちろんこれはマナー違反です。あくまでもお葬式はフォーマルなシーンですから、肌の露出は足元でもNGですしカジュアルなサンダルもNGです。
お葬式ではこのような細かいところも周りから見られてしまいます。
しかもフォーマルな場所に合わない服装をしていると「社会人にもなってマナーがなっていない」と親戚から怒られてしまいます。
その代りお葬式でのマナーがきちんとできていると、「若いのに偉いわね」と周囲からの評価が一気に上がります。
若くてもお葬式ではマナーを守るのが基本
沖縄は横のつながりを大事にするので、若い人がお葬式に参加する機会も多いです。
でも若くても社会人であれば、最低限のお葬式のマナーは守るのが基本です。
「周りがそこまで気にしていないからいいか!」と軽い気持ちで考えてしまうかもしれませんが、お葬式という特別な場所では若くてもきちんとマナーを守る人が多いです。
お葬式で恥ずかしい思いをしないためにも、お葬式のマナーはきちんと意識するようにしてくださいね。